PMユニバーシティ

 

SPEC
 

アンケート結果


1.サマリー
 
  回答数は少なめであるが、回答された方は真摯に本音ベースで検討いただけたと思われ、結果につい
  ては、十分信頼できるアンケート結果である。
  尚、アンケート内容、アンケート集計結果グラフおよび図はグラフ一覧参照。

    @ 回答者のプロファイルは、74%が5年以上のPM経験を持ち、問題意識の高い実践家の方々で
      あると思われる。所属する企業・組織の規模は、1000人以上が約1/3、50人未満が約1/3、その
      間が約1/3になっている。
      現在所属するPM関連団体は、PM学会、PMAJが各6.5%、PMIが22.1%である。
    A プロジェクトマネジャー自身が感じている問題・課題は、「失敗や成功のノウハウ共有や再活用
      が不十分」が46.6%で最も高く、依然として同じような失敗が繰返えされている背景が伺える。
      また、専門職としてのプロジェクトマネジャーとしてではなく、開発や運用の直接業務と兼任でプ
      ロジェクトマネジャーを行っている方が44.2%で、かなり高い。PMの重要性認識がまだまだ不十分
      であるかも知れない実態が想像される。他の多くの設問項目も20%、30%と高い問題認識である。
    B PMに関する組織的に解決すべき課題は、プロジェクトの「見える化」が57.1%と高かったが、これ
      は広く一般的関心のあるキーワードでもあり、重要な課題といえる。しかし、それを実現するため
      には、計画を精度高く行う努力、進捗把握の方法と正確さ・客観性を確保する努力、進捗把握の
      リアルタイム性確保努力といった、かなり大仕掛けで多面的な対応が必要になると思われる。
      「PMプロセス整備」「PMツール活用」「ノウハウやテンプレートの活用」「社内知識共有の仕組み」
      「PM教育体系」「プロジェクトマネジャーのキャリアパス整備」「経営者や上級管理者のプロジェ
      クトへの理解度向上」といった、組織的に取組むべき課題についてほとんどが、30%前後の高い
      課題認識を示している。
    C 今後PMユニバーシティで充実して欲しいこととしては、「現場で実際に役立つノウハウやテンプ
      レートの集約・提供」が、50.6%と高い期待が寄せられた。また、「プロジェクト成功事例・失敗事
      例を知る機会」を期待する方が、45.5%の高い水準を示している。「会員同士の意見交換、情報交
      換の場を設けること」や「PM関連最新情報提供」を40%弱の方が挙げている。
      先に述べた、問題・課題認識のアンケート結果に応える活動を期待しているということになる。
    D 回答者の所属する企業・組織の規模によって、回答傾向が異なることは、「組織的課題」が多い
      設問内容から、当然想定されていた。結果からは、大規模では組織的整備は進んでいるが、そ
      の反作用としての事務的・官僚的な仕組みが少なくはないことが想像でき、中小規模ではまだ組
      織的整備は不十分で、未着手ですらある実態が想像できる。今後の方向として、必要な組織的
      整備は、現場のプロジェクト遂行を支援する(少なくとも邪魔をしない)ものでなければならない
      ことを肝に銘じるべきである。
    E PMユニバーシティの有料会員化については、PMユニバーシティの今後の活動内容次第では有
      料会員として参加してもよいという方が少なくないが、現時点ではまだ参加意志を表現された
      方は少ない。

2.回答者について ( 図1-1、1-2、1-3、1-4、1-5,1-6参照 )
 
    @ 回答者総数は77名でもう少し多くの回答が望ましかった。年末の繁忙期に実施したこと、過去に
      この種のアンケート調査は実施したことがなかったことなどの条件があり、止むを得ない。
    A 回答者のPM経験は10年以上の方が44%、5年以上の方が30%と、全体の74%が5年以上であった。
      スキルのある有識者がほとんどであると思われる。
    B 回答者の所属する企業・組織は1000名以上の方が約1/3、50名未満の方が1/3、その間の方が
      1/3弱、という分布であった。以下、本書の中では便宜上それぞれを「大規模」、「中規模」、
      「小規模」とよぶことにする。
    C PMP有資格者は、28.6%、近々取得予定者が42.0%で、合計すると約70%になり、必要性の高さや
      意識の高さが伺われる。
    D 所属するPM関連団体への加入状況は、PM学会:6.5%、PMAJ:6.5%、PMI:22.1%であった。

3.全体回答結果の分析 ( 以下、xx番は、設問番号を示す。 )
 
  1) プロジェクトマネジャーとしての問題や課題(図2-1参照)
    @ 16番「失敗や成功のノウハウ共有や再活用が不十分」、7番「プレイングマネジャーであること」
      が40%を超え、突出している。特に16番の共通認識は注目すべきである。かなり過去から、経験
      に学ぶべきことは誰もがわかっていながら、現実的にはまだまだ効果的な方法が確立できてい
      ないことを暗示している。PMは属人性が高いからこそ、経験の共有・再活用はもっと促進されな
      ければならないことである。
    A 30%を超えたのは、以下の項目であり、これらは全て組織的な整備が必要なものである。現場
      のプロジェクトマネジャーの個人力に依存しすぎている実態が続いていて、もっと有効な組織
      サポートが必要とされていることを示している。
      6番「要件定義方法論不十分」
      8番「現場活用できるテンプレート類未整備」
      10番「組織的なPMの仕組み不十分」
      19番「若手プロジェクトマネジャー育成方法未整備」
    B 20%を超えた項目は、以下の項目であり、現実にプロジェクトを推進するプロジェクトマネジャー
      にかかる負担が大きく、日々激化する環境条件への厳しい対応の中で苦労している様子が伺わ
      れる。
      3番「厳しくなる要求(QCD)対応で余裕なし」
      4番「技術進歩への対応が課題」
      5番「要求確定、変更管理に苦労している」
      12番「管理目的の書類や手続き多すぎる」
      15番「メンバー管理含めチームビルディングや維持が難しい」
      17番「プロジェクトマネジャーのキャリアパス等の整備不十分」
      18番「プロジェクトマネジャーとしてのモチベーション維持難しい」


  2)PMに関する組織的な課題(図2-2参照)
    @ 6番「プロジェクト状況の見える化を」が57.1%で半数を超える方が選んでいる。「見える化」は、広
      く一般的関心のあるキーワードでもあり、重要な課題といえる。しかし、それを実現するためには、
      計画を精度高く行う努力、進捗把握の方法と正確さ・客観性を確保する努力、進捗把握のリアル
      タイム性確保努力といった、かなり大仕掛けな対応が必要になると思われる。更に、「見える化」
      の先には、「迅速・適切な対応」が重要で、これができて初めて意味のある状態になることを忘れ
      てはならない。
    A 7番「テンプレート充実で生産性。品質向上を」が40.3%と高い。プロジェクトが多様化し、広く多く
      の方が関わってきているので、経験の少ない関係者にも一定の品質と生産性を実現できる仕掛
      けが重要で、そのために、経験を再生産につなげるテンプレート整備は有効な手段である。
    B 30%を超える項目は、以下のものが回答されている。
      2番「PMBOKベースのPMプロセス整備を」
      4番「PMツール活用推進」
      8番「PM教育の体系整備」
      9番「社内のプロジェクト知識共有化の推進」
      10番「プロジェクトマネジャーのキャリアパスや人事上整備」
      12番「経営者、上級管理者のプロジェクト課題の理解をもっと」
    C その他の多くの項目も20%前後の方が、チェックしている。

 3)今後PMユニバーシティで充実したい活動(図2-3参照)
    @ 50.6%の方が、3番「現場で役立つノウハウやテンプレート・ツールの集約と提供」を期待している
      と回答。
    A 45.5%の方が9番「プロジェクト成功事例・失敗事例のセミナー等」を挙げている。
    B 30%を超える方が、以下の項目を挙げている。
      1番「PM関連の最新情報提供」
      2番「会員同士の意見交換、情報交換の場の提供」
      10番「プロジェクトマネジャーの個人スキル診断」
    C 20%を超える方が、以下の項目を挙げている。
      4番「PM関連講習 初級編」
      5番「PM関連講習 中級編」
      7番「PM関連 E-ラーニング提供」
      8番「PM関連セミナー、カンファレンス開催」
      12番「プロジェクトレビュー成熟度関連診断」

 4)有料会員制(図3-1参照)
    @ 有料個人会員化したときの参加意志は、6千円以下の場合16.9%が参加、活動内容が明確になっ
      てから有料参加検討が31.2%であった。回答者の半数弱が、参加又は具体化時点で参加検討す
      るとの意志を持っている。

    以上